運行管理者試験対策【道路交通法 車両の交通方法】

道路交通法 車両の交通方法通行区分や通行方法について解説します

車両の交通方法

合図

左折 車両(自転車以外の軽車両を除く。以下同じ。)の運転者は、左折し、右折し、転回し、徐行し、停止し、後退し、又は同一方向に進行しながら進路を変えるときは、手、方向指示器又は灯火により合図をし、かつ、これらの行為が終わるまで当該合図を継続しなければならない。(環状交差点における場合を除く。)(H29②、H30②、R2Ⓒ)

車両の運転者が左折又は右折するときの合図を行う時期は、その行為をしようとする地点(交差点においてその行為をする場合にあっては、当該交差点の手前の側端)から30メートル手前の地点に達したときである。(環状交差点における場合を除く。)(H30②、R2②)

車両の運転者が同一方向に進行しながら進路を左方又は右方に変えるときの合図を行う時期は、その行為をしようとする時の3秒前である。(H30②、R2②)

車両通行帯の設けられた道路

道路
  1. 車両は、車両通行帯の設けられた道路において、道路標識等により法令に規定する通行の区分と異なる通行の区分が指定されているときは、当該通行の区分に従い、当該車両通行帯を通行しなければならない。(H29①)
  2. 車両(トロリーバスを除く。)は、車両通行帯の設けられた道路を通行する場合を除き、自動車は道路の左側に寄って、当該道路を通行しなければならない。ただし、追越しをするとき、法令の規定により道路の中央若しくは右側端に寄るとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ないときは、この限りでない。(H30①)
  3. 車両は、車両通行帯の設けられた道路においては、道路の左側端から数えて1番目の車両通行帯を通行しなければならない。ただし、自動車(小型特殊自動車及び道路標識等によって指定された自動車を除く。)は、当該道路の左側部分(当該道路が一方通行となっているときは、当該道路)に3以上の車両通行帯が設けられているときは、政令で定めるところにより、その速度に応じ、その最も右側の車両通行帯以外の車両通行帯を通行することができる。(H30①、R2①)

踏切を通過するとき

踏切
  1. 車両等は、踏切を通過しようとするときは、踏切の直前(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下同じ。)で停止し、かつ、安全であることを確認した後でなければ進行してはならない。ただし、信号機の表示する信号に従うときは、踏切の直前で停止しないで進行することができる。(R1①、R2①)
  2. 旅客自動車運送事業者の事業用自動車の運転者は、事業用自動車の故障等により踏切内で運行不能となったときは、速やかに旅客を誘導して退避させるとともに、列車に対し適切な防護措置をとること。(H30①)

車両等の灯火

トンネル
  1. 車両は、トンネルの中、濃霧がかかっている場所その他の場所で、視界が高速自動車国道及び自動車専用道路においては200メートル、その他の道路においては50メートル以下であるような暗い場所を通行する場合及び当該場所に停車し、又は駐車している場合においては、前照灯、車幅等、尾灯その他の灯火をつけなければならない。(R2②)

車間距離の保持

車間距離の保持
  • 道路交通法 第26条
    車両等は、同一の進路を進行している他の車両等の直後を進行するときは、その直前の車両等が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない。(H29①)

歩行者の保護

歩道と車道の区別のない道路
  • 道路交通法第18条 第2項
    車両は、前項の規定により歩道と車道の区別のない道路を通行する場合その他の場合において、歩行者の側方を通過するときは、これとの間に安全な間隔を保ち、又は徐行しなければならない。(H29①)

歩道等を横断するとき

横断 車両は、道路外の施設又は場所に出入するためやむを得ない場合において歩道等を横断するとき、又は第47条第3項若しくは第48条の規定により歩道等で停車し、若しくは駐車するため必要な限度において歩道等を通行するときは、歩道等に入る直前で一時停止し、かつ、歩行者の通行を妨げないようにしなければならない。(H29②、R2①、R2Ⓒ)

危険個所を通過するとき

横断 車両等は、道路のまがりかど附近、上り坂の頂上附近又は勾配の急な下り坂を通行するときは、徐行しなければならない。(R1①)

高速走行時のトラブル

停止表示器材 自動車の運転者は、故障その他の理由により高速自動車国道等の本線車道若しくはこれに接する加速車線、減速車線若しくは登坂車線又はこれらに接する路肩若しくは路側帯において当該自動車を運転することができなくなったときは、道路交通法施行令で定めるところにより、停止表示器材を後方から進行してくる自動車の運転者が見やすい位置に置いて、当該自動車が故障その他の理由により停止しているものであることを表示しなければならない。(R1①)

追い越しの方法

追い越し
  1. 車両は、道路標識等により追越しが禁止されている道路の部分及び次に掲げるその他の道路の部分においては、他の車両(軽車両を除く。)を追い越すため、進路を変更し、又は前車の側方を通過してはならない。→ 道路交通法 第2条第1項第8号(車両の定義)…「自動車、原動機付自転車、軽車両及びトロリーバスをいう。」つまり、追越しが禁止の場合、原動機付自転車を追い越すことも禁止されている。(H29①)
  2. 車両は、他の車両を追い越そうとするときは、その追い越されようとする車両(以下「前車」という。)の右側を通行しなければならない。ただし、法令の規定により追越しを禁止されていない場所において、前車が法令の規定により右折をするため道路の中央又は右側端に寄って通行しているときは、その左側を通行しなければならない。(H30①、R2①)
  3. 追越しをしようとする車両(後車)は、その追い越されようとする車両(前車)が他の自動車を追い越そうとしているときは、追越しを始めてはならない(H29②)
  4. 車両は、法令の規定若しくは警察官の命令により、又は危険を防止するため、停止し、若しくは停止しようとして徐行している車両等に追いついたときは、その前方にある車両等の側方を通過して当該車両等の前方に割り込み、又はその前方を横切ってはならない。(H29①、H30①、R2①)
  5. 車両は、第36条第2項に規定する優先道路を通行している場合における当該優先道路にある交差点を除き、交差点の手前の側端から前に30メートル以内の部分においては、他の車両(軽車両を除く。)を追い越すため、進路を変更し、又は前車の側方を通過してはならない。(H29②、R2①)
  6. 車両は、進路を変更した場合にその変更した後の進路と同一の進路を後方から進行してくる車両等の速度又は方向を急に変更させることとなるおそれがあるときは、進路を変更してはならない。(H30①、R2①)
  7. 車両は、道路の中央から左の部分の幅員が6メートルに満たない道路において、他の車両を追い越そうとするとき(道路の中央から右の部分を見とおすことができ、かつ、反対の方向からの交通を妨げるおそれがない場合に限るものとし、道路標識等により追越しのため道路の中央から右の部分にはみ出して通行することが禁止されている場合を除く。)は、道路の中央から右の部分にその全部又は一部をはみ出して通行することができる。(H29①、H30①、R1①)
  8. 車両は、トンネル内の車両通行帯が設けられている道路の部分(道路標識等により追越しが禁止されているものを除く。)においては、他の車両を追い越すことができる。(H30①)

交差点等における通行方法

左折又は右折(第34条)

交差点
  • 車両は、左折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄り、かつ、できる限り道路の左側端に沿って(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分を通行して)徐行しなければならない。(R2①)
    6    左折又は右折しようとする車両が、法令の規定により、それぞれ道路の左側端、中央又は右側端に寄ろうとして手又は方向指示器による合図をした場合においては、その後方にある車両は、その速度又は方向を急に変更しなければならないこととなる場合を除き、当該合図をした車両の進路の変更を妨げてはならない。(H29②、R2①)

環状交差点における左折等(第35条の2)

  • 車両は、環状交差点において左折し、又は右折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄り、かつ、できる限り環状交差点の側端に沿って(道路標識等により通行すべき部分が指定されているときは、その指定された部分を通行して)徐行しなければならない。(R1①)

交差点における他の車両等との関係等(第36条)

  • 3    車両等は、交差点に入ろうとし、及び交差点内を通行するときは、当該交差点の状況に応じ、交差道路を通行する車両等、反対方向から進行してきて右折する車両等及び当該交差点又はその直近で道路を横断する歩行者に特に注意し、車両等(優先道路を通行している車両等を除く。)は、交通整理の行なわれていない交差点に入ろうとする場合において、交差道路が優先道路であるとき、又はその通行している道路の幅員よりも交差道路の幅員が明らかに広いものであるときは、徐行しなければならない。(H29②、R2①)
    4    車両等は、交差点に入ろうとし、及び交差点内を通行するときは、当該交差点の状況に応じ、交差道路を通行する車両等、反対方向から進行してきて右折する車両等及び当該交差点又はその直近で道路を横断する歩行者に特に注意し、かつ、できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない。(H29②、R2①)

緊急自動車の優先(第40条)

  • 交差点又はその附近において、緊急自動車が接近してきたときは、車両(緊急自動車を除く。)は交差点を避け、かつ、道路の左側(一方通行となっている道路においてその左側に寄ることが緊急自動車の通行を妨げることとなる場合にあっては、道路の右側。)に寄って一時停止しなければならない。(H29①、R1①)

交差点等への進入禁止(第50条)

  • 交通整理の行われている交差点に入ろうとする車両等は、その進行しようとする進路の前方の車両等の状況により、交差点に入った場合においては当該交差点内で停止することとなり、よって交差道路における車両等の通行の妨害となるおそれがあるときは、当該交差点に入ってはならない。(H30①)
    2  車両等は、その進行しようとする進路の前方の車両等の状況により、横断歩道、自転車横断帯、踏切又は道路標示によつて区画された部分に入った場合においてはその部分で停止することとなるおそれがあるときは、これらの部分に入ってはならない。(H29①)

横断歩道等における歩行者等の優先(第38条 第1項)

横断歩道
  • 車両等は、横断歩道に接近する場合には、当該横断歩道を通過する際に当該横断歩道によりその進路の前方を横断しようとする歩行者又は自転車がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道等の直前で停止することができるような速度で進行しなければならない。(H29②、R1①)
    車両等は、横断歩道等に接近する場合において、当該横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない。(R2①)

バスの保護

乗合自動車の保護

バス停
  1. 停留所において乗客の乗降のため停車していた乗合自動車が発進するため進路を変更しようとして手又は方向指示器により合図をした場合においては、その後方にある車両は、その速度又は方向を急に変更しなければならないこととなる場合を除き、当該合図をした乗合自動車の進路の変更を妨げてはならない。(H29②、H30②、R1①、R2②)
  2. 一般乗合旅客自動車運送事業者による路線定期運行の用に供する自動車(以下「路線バス等」という。)の優先通行帯であることが道路標識等により表示されている車両通行帯が設けられている道路においては、自動車(路線バス等を除く。)は、後方から路線バス等が接近してきた場合に当該道路における交通の混雑のため当該車両通行帯から出ることができないこととなるときは、当該車両通行帯を通行してはならず、また、当該車両通行帯を通行している場合において、後方から路線バス等が接近してきたは、その正常な通行に影響を及ぼさないように、すみやかに当該車両通行帯の外に出なければならない。(H29①、H30①、R2Ⓒ)

通学通園バス等

通学通園バス
  1. 車両等の運転者は、児童、幼児等の乗降のため、道路運送車両の保安基準に関する規定に定める非常点滅表示灯をつけて停車している通学通園バスの側方を通過するときは、徐行して安全を確認しなければならない。(H29②、R1①、R2②)
  2. 一般旅客自動車運送事業の用に供される自動車の運転者が当該事業に係る旅客である幼児を乗車させるときは、幼児用補助装置を使用しないで幼児を乗車させて自動車を運転することができる。(R2②、R2Ⓒ)

交通弱者への配慮

児童、幼児

児童 監護者が付き添わない児童若しくは幼児が歩行しているときは、一時停止し、又は徐行して、その通行又は歩行を妨げないようにしなければならない。(H29①)

肢体不自由

肢体不自由 自動車を運転する場合において、この標識が表示されている自動車は、肢体不自由である者が運転していることを示しているので、危険防止のためやむを得ない場合を除き、進行している当該表示自動車の側方に幅寄せをしてはならない。(R1①)

聴覚障害者

聴覚障害者 自動車を運転する場合において、この標識が表示されている自動車は、聴覚障害者である者が運転していることを示しているので、危険防止のためやむを得ない場合を除き、進行している当該表示自動車の側方に幅寄せをしてはならない。(R1①)

高齢者

高齢者 高齢運転者等専用時間制限駐車区間においては、高齢運転者等標章自動車以外の車両は、駐車をしてはならない。(R1①)

交通弱者が近くを通行しているとき

車椅子
  1. 車両等の運転者は、身体障害者用の車椅子が通行しているときは、一時停止し、又は徐行して、その通行又は歩行を妨げないようにしなければならない。(H29②、R1①)
  2. 車両等の運転者は、高齢の歩行者、身体の障害のある歩行者その他の歩行者でその通行に支障がある者が通行しているときは、一時停止し、又は徐行して、その通行又は歩行を妨げないようにしなければならない。(H29②、H30①、R2②)

過去問題集ランダムに出題されます

車両の交通方法等についての次の記述のうち、誤っているものを1つ選びさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.車両は、道路外の施設又は場所に出入りするためやむを得ない場合において歩道等を横断するとき、又は法令の規定により歩道等で停車し、若しくは駐車するため必要な限度において歩道等を通行するときは、徐行しなければならない。

2.車両の運転者は、左折し、右折し、転回し、徐行し、停止し、後退し、又は同一方向に進行しながら進路を変えるときは、手、方向指示器又は灯火により合図をし、かつ、これらの行為が終わるまで当該合図を継続しなければならない。(環状交差点における場合を除く。)

3.車両は、法令に規定する優先道路を通行している場合における当該優先道路にある交差点を除き、交差点の手前の側端から前に30メートル以内の部分においては、他の車両(軽車両を除く。)を追い越すため、進路を変更し、又は前車の側方を通過してはならない。

4.追越しをしようとする車両(後車)は、その追い越されようとする車両(前車)が他の自動車を追い越そうとしているときは、追越しを始めてはならない。

1 2 3 4

▼ 答え

追越し等についての次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

1.車両は、法令の規定若しくは警察官の命令により、又は危険を防止するため、停止し、若しくは停止しようとして徐行している車両等に追いついたときは、その前方にある車両等の側方を通過して当該車両等の前方に割り込み、又はその前方を横切ってはならない。

2.車両は、道路標識等により追越しが禁止されている道路の部分においても、前方を進行している原動機付自転車は追い越すことができる。

3.車両等は、同一の進路を進行している他の車両等の直後を進行するときは、その直前の車両等が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない。

4.車両は、道路のまがりかど付近、上り坂の頂上付近又は勾配の急な下り坂の道路の部分においては、前方が見とおせる場合を除き、他の車両(軽車両を除く。)を追い越すため、進路を変更し、又は前車の側方を通過してはならない。

1 2 3 4

▼ 答え